知識はあるが知恵がない
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https://youtu.be/ft-TR9c5ESc
先日、高校の同級生で、今は
某有名大学の教授をしている友人と食事をしました。
その際に、今の学生の状況をいろいろ聞きました。
彼は、今の学生について、
「最近の学生は知識はあるが、知恵がない」
と言っていました。
これはどういうことかと言うと、
インターネットで検索をして、いろいろなことを知っているが、
何か問題に直面した時に、自分で解決する知恵がないということです。
私は、この言葉に少し違和感を感じました。
知識というのは何かと言うと、辞書によれば、
「広義には「知る」といわれる人間のすべての活動と、
特にその内容をいい、狭義には原因の把握に基づく確実な認識をいう」
とあります。
また、別の辞書でも
「知識とは、さしあたっていえば、人間のいとなみのうち、
ものを知る活動一般の、とりわけ獲得された成果の
側面をいう語にほかならない。
〈しる〉ことは、元来〈領(し)る〉こと、
すなわち支配し、自らのものとすることに通じ、
漢字の〈知〉もまた、ものごとのありようを〈矢〉のように
端的に〈口〉でもって言いあらわすことを意味するという。
一方、〈識〉は、〈識別〉すると熟して使われることからも
見て取れるように、あるものをそれ以外の他のものどもから
判明に区別して見分けることを意味する」
とあります。
これらから簡単にまとめると、知識とは、
単に知っているということではなく、
きちんとした認識ということになります。
そうすると、今の若者がインターネットで得ているものは
知識ではなく、単なる情報なのではないかと私は思いました。
では、情報とは何でしょうか。
これも辞書には、
「事物・出来事などの内容・様子。また、その知らせ」
とあります。
このように、知識と情報とは、全く異なるものです。
まとめると、今の若者はインターネットで入手できるような
ありきたりな情報は知っているが、
身に付いた知識や知恵がないと言えます。
もちろん全ての学生がそうとは言えませんが、
そういう若者が増えていることは否定できないでしょう。
インターネットで何かを調べる時、
ほとんどの人はグーグルで検索をすると思いますが、
検索結果の上位に表示されるためには、
万人ウケする内容を上手く記載する必要があります。
では、それが本当に役立つ知識かと言うと
必ずしもそうではありません。
むしろ、そうではないものの方が検索結果の
上位に来てしまうという残念なケースの方が多いのです。
ですから、これをもって
自分に知識があるとは考えない方がいいと思います。
本当に生きた知識を身につけ、自ら考えることが重要です。