我々の体からは、汗や尿として、絶えず水分が失われています。
ですから、それを補充する必要がありますが、何を飲めば良いでしょうか。
お茶やコーヒーはカフェインが含まれており、利尿作用があるため、水分補給には適していません。
甘味料の入ったドリンクも多種多様ありますが、これらも健康に良いとは言えません。
したがって、水分補給に適しているのは「純粋な水」だけということになります。
では、どのくらいの水分を摂れば良いでしょうか。
1日2リットルとか、決めつけた言い方をする人もいますが、これは間違っています。
なぜなら、人によって体格も違いますし、同一人物でも、日によって体調や発汗量も異なりますから、毎日2リットル飲めば良いなどと断定はできないわけです。
では、何を目安にすれば良いでしょうか。
水不足のサインとは?
喉が乾いたら水を飲めば良い。
そう思っている人が多いですが、これだと既に脱水気味になっている場合があります。
多くの研究結果から、我々の3人に2人は、水不足、つまり脱水傾向にあると言われています!
そこで、もっと些細な兆候を見逃さないようにする必要があるのです。
そのサインとは?
・疲労感や気分の変調
・食事をしたばかりなのに空腹を感じる
・腰痛や関節痛
・皮膚が乾燥したり、シワが目立つ
・排尿回数が少ない、尿が濃い、便秘
尿の色は重要な目印
尿の色は重要な目印になります。十分な水を摂っている時、尿の色は、透明で薄い黄色になります。
尿の色が濃い時は、体内の水分が不足していて、あなたの体が水分の放出を抑えているサインです。
特に年齢とともに、喉の乾きという症状は曖昧になってきます。
気づかないうちに脱水なんていうことが起こりますので、自覚症状よりも尿の色に注意しましょう。
リボフラビン(ビタミンB2)を服用していると、尿の色が黄色くなります。
したがって、尿の色で脱水を判別するのが難しくなります。
一番簡単な目安は排尿回数です。
健康な人は、一日に7~8回トイレに行きます。もし何時間もトイレに行かなくて平気だったら、水分不足を疑いましょう。
慢性的な脱水のサインとは?
喉の乾き、皮膚の感想、尿の濃縮、疲労などの典型的な症状以外にも、慢性的な脱水によって以下のような症状が認められます。
・胸焼け、便秘などの消化器症状
・精神的な混乱や不安感
・膀胱炎などの感染症
・年齢以上に老けこむ
・高コレステロール血症
高齢者には脱水症が多い!
最近の研究によると、高齢者の5人に1人は、十分な水を摂れていないそうです。
特に認知症患者では、健常者に比べて6倍も脱水症が多いことがわかっています。
老人ホームでも、脱水症が関係した病気で亡くなるケースが少なくありません。
若い女性でも、トイレに頻回に行きたくないという理由で、水分を控える人がいますが、高齢者の場合も、夜中にトイレに行かないようにという理由で水分を控えるケースがあります。
このような例は、健康という観点からは、全く本末転倒なやり方と言えます。
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