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以前は、学会や講演会でよくお話したのですが、
なぜ、私が加圧トレーニングを医療の分野に導入したのか?
そのお話をしたいと思います。
まず、病気とは何か? ということを考えてみましょう。
簡単に言うと、年齢が進むにつれて、私達は病気にかかりやすくなります。
それをグラフにすると、このようになります。
ところで、私達医師は、製薬会社の営業マンから、下のような図を、しばしば見せられます。
このグラフは何を示しているかというと、
Aという薬を飲むと、それを飲まなかった人に比べて、心筋梗塞になる割合が、28%減るというものです。
これを真に受けてしまうと、
「3割近く心筋梗塞が減るなんてすごい! 絶対使わなきゃ!」
と、思ってしまいます。
ところが、このグラフを、先ほどの病気度のグラフに組み込むと、このようになります。
いかがでしょうか。
すごいと思っていたものは、実は、
病気度がかなり進んでしまってから、グラフの傾きを少し変えただけなのです。
これでは、それほど劇的な効果とは言えません。
本当に病気度の傾きを変えようと思ったら、もっと早い段階で介入する必要があります。
これは火を見るより明らかですが、製薬会社はそのような取り組みはしません。
なぜなら、病気の人が減ったら、薬が売れなくなるからです。
医療機器メーカーも同じです。
病気の人が減ったら、医療機器が売れなくなってしまいます。
ですから、何も知らずに、製薬会社の言いなりになっていると、病気の人が来たらどっさり薬を出すという、消極的な医療行為だけに終始することになるのです。
たとえば、こんな患者さんがいたとします。
たしかに、薬を使えば、見かけ上の数値は改善します。
それを、あたかも病気を治したかのように錯覚してしまいがちです。
しかし、それだけでは、根本的な解決にはならないのです。
時々、警察が、一方通行を逆行した車を取り締まることがあります。
彼らは何をするかというと、完全に一方通行にハマり込んでしまった車を待ち構えて捕まえます。
でも、これは本当はおかしいのです。
なぜなら、本来は、一方通行に入り込む前に注意してあげるべきなのです。
我々の医療行為も、このおまわりさんの取り締まりキャンペーンとよく似ています。
健康という道を逆行している人を呼び止めもせず、病気になるのを待って薬を出しているのです。
これでは、いつまで経っても病気になる人は減らないのです。
本当にやるべきことは、もっと早期に介入をして、体質を改善し、将来病気になる人を減らすことです。
そうすれば、病気の人が減るだけでなく、元気な人が増えます!
好循環が生まれるのです。
そのための、強力な武器の一つが加圧トレーニングだと、私は信じています。
そして、その延長線上にあるのが、今私が推し進めている、集中力なのです。
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