集中力というと、受験勉強とか、スポーツを思い浮かべる人も多いと思います。
それに対して、私が提唱している「集中力の高め方」は、どちらかと言うと大人向けです。
なぜかというと、受験生やスポーツ選手は、やるべきことが決まっているのに対し、社会人はやることが多くて、集中力が分散してしまうからです。
そのような人たちにこそ、集中力が必要で、その技術なしに過ごしていると、ストレスが増えたり、病気になったりしてしまいます。
理由その1 情報過多
まず第一に、我々現代人を苦しめている問題は、情報過多です。
インターネットの普及に伴い、我々が扱う情報量は爆発的に増加しました。
米国の調査会社IDCによると、国際的なデジタルデータの量は飛躍的に増大しており、2011年(平成23年)の約1.8ゼタバイト(1.8兆ギガバイト)から2020年(平成32年)には約40ゼタバイトに達すると予想されています。
天文学的な数字とか、いろいろな表現が使われていましたが、もはや、どれだけすごい量なのか、イメージすら湧きません。
インターネットの利用者数も、どんどん増えています。
日本では平成25年末のインターネット利用者数は1億44万人、人口普及率は82.8%に達しています。 また、新興国におけるインターネットの普及が進んでおり、2007年(平成19年)から2012年(平成24年)までの5年間でもアフリカでは317%の増加、中東では294%の増加を示すなど、急速に浸透しているのです。
ハードウェアの性能も日々進化を続けています。CPUの速度、ストレージの容量、ネットワークの速度は指数関数的に進化しています。
コンピューターの演算処理速度もどんどん向上し、2025年には、人間一人の脳を完全にシミュレーション可能な性能に達すると言われています。
このように、情報量が際限なく増えて行く一方で、私達人間の情報処理能力は、特に進歩したわけではありません。
むしろ、情報過多のため、適切な処理ができなくなっている恐れがあります。
このような状況を乗り切るために、大人のための集中力の高め方が必要になるのです。
理由その2 ストレス社会
言うまでもなく、現代人はストレスの多い社会で暮らしています。
その結果を反映してか、うつ病の罹患数も年々増加しています。
なぜ、それほどストレスが多いのでしょうか。
まず、多くのビジネスパーソンが。毎朝、毎晩、満員電車に揺られて通勤しています。
その様を皮肉って、「痛勤」などとも呼ばれています。
そして、前にも述べたように、情報過多の中で仕事をしなければなりません。
多くの企業が、いきすぎた管理主義を貫いており、ビジネスパーソンたちは、時間に追われています。
景気も先行きが不透明で、就職難や、非正規雇用者の解雇など、不安要素がたくさんあります。
このようなストレスの多い社会だからこそ、現代のニーズに則した集中力が必要なのです。
理由その3 運動で脳が活性化
現代人は明らかに運動不足です。
運動不足と食べ過ぎによって、生活習慣病、脳卒中、心筋梗塞、がんなど様々な病気が引き起こされます。
そればかりでなく、実は、運動不足は脳自体にも良くないのです。
1999年、米カリフォルニアのソーク研究所のフレッド・ゲージ博士は、 ネズミの実験で、運動により大脳辺縁系の海馬の神経細胞が新生することを証明しました。
筑波大学運動生化学研究室の征矢英昭(そや・ひであき)教授らは、
・「ネズミの海馬は30分以上の低強度運動で十分、興奮する」
・「短時間の場合は高強度、間欠的に(一定の休みを入れて繰り返し)行うと有効」
・「運動時に孤独にすると効果は薄れる」
などの研究結果を発表しています。
また、ヨガや太極拳など最大酸素摂取量の30%の低強度運動(心拍数は90~100)を短時間、行っただけでも、前頭前野背外側部が刺激され、認知機能が高まるそうです。
集中力を高めるためには、脳の活性化は欠かせません。
運動不足な現代人は、脳を活性化するためにどんな運動が適しているのかを知り、それを実行し、集中力を高める必要があるのです。
理由 その4 子どもにも相乗効果を及ぼす
「子どもに夢を託すな」という歌が論議を呼びました。
歌詞は、このような感じです。
子供に夢を託すな 子供に夢を託すな 言い訳探して諦めたふり
大人も自分を生きろ 子供に夢を託すな 子供に夢を託すな 先は見えてる
だなんて嘘、嘘 大人も自分を生きろ 本当はあるだろ? やりたいことが
自分のことをまず考えてゆけよ
下のグラフのように、子どもが成長しているのに、大人の成長が止まってしまったら、どうなるでしょうか。
子どもの夢は大人には認めてもらえず、やがては同じような大人になってしまうでしょう。
しかし、大人に集中力の高め方を教えたら、どうなるでしょうか。
大人が良くなれば、良い影響が子どもにも及んで、子どもは、更に成長できるでしょう。
グラフはこのように上向きで、右肩上がりになるはずです。
そうすれば、早く、より良い社会ができるはずです。
そのために、大人のための集中力の高め方が必要なのです。
理由その5 超高齢化社会
このグラフは、2012年の日本の人口ピラミッドです。
60歳代前半の一番人口の多いところが、第一次ベビーブーム、いわゆる団塊の世代です。
そして、40歳前後の、次に多いところが、団塊の世代の子どもにあたる、第二次ベビーブーム世代です。
あと10年経つと、団塊の世代も高齢者になり、高齢者の数がピークになると言われています。
そして、第二次ベビーブーム世代が定年する、2040年ごろには、このように、お年寄りが多く、子どもが少ない時代が到来すると言われています。
ちなみに、現在は、65歳以下の労働人口のおよそ3人で、1人のお年寄りを支えている計算になります。
それが、2025年には1.8人で1人のお年寄りを支えることになり、2050年には1.2人にまで減ると言われています。
今現在も、介護の問題はかなり深刻化していますが、今40歳の人が高齢者になるころには、支えてくれる若者は、ほんのわずかしかいないということになります。
国も抜本的な解決策を見いだせない状況ですが、少なくとも言えるのは、
お年寄りは、自分がボケないように集中力を維持すること。
そして、若者も、自分が将来ボケないため、そして、今現在のお年寄りを支えるためにも、集中力を高める必要があるのです。
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