年をとるにつれて、筋力の維持や、骨を丈夫に保つことが難しくなります。そして、筋力が落ちてくると、転倒や骨折の危険性が高くなります。
いつまでも健康的な生活を送るためには、運動と食事は極めて重要なファクターと言えます。
タンパク質は、筋肉を維持するのに欠かせない要素ですが、
どんどん摂れば良いというものでもありません。
タンパク質の摂取もバランスが重要です。そして、筋力トレーニングによって、筋力低下を防ぎ、骨を丈夫にすることが可能になります。
更に、筋力トレーニングの強度を上げることで、体内の細胞レベルや、ホルモンレベルで、様々な良い変化が起きてきます。
そして、運動不足による病気を避けることができるのです。
シニア世代は、タンパク質の摂取を倍増した方が良い?
アメリカで推奨されているタンパク質の摂取量は、体重1キログラムあたり、0.8グラムです。つまり、体重70キロの人だと、56グラムになります。
日本でもほぼ同様で、体重1キログラムあたり、タンパク質1グラムが推奨されています。
52歳から75歳までの健康な成人20名で食事のパターンと筋肉の代謝の関係を調べた、最近の研究があります。
この研究では、被験者(実験に参加した人)は4つのグループに分けられました。
・まず、グループ1と2は、体重1キロあたり0.8グラムのタンパク質を摂取します。ただし、グループ1は、これを1回にまとめて摂取し、グループ2は、3回の食事で均等に摂ります。
・そして、グループ3と4は、体重1キロあたり1.5グラム、つまり、推奨されている量のおよそ2倍のタンパク質を摂取します。
同様に、グループ3は1回にまとめて摂取、グループ4は3回均等に摂ります。
その結果、約2倍のタンパク質を摂ったグループの方が、筋肉のタンパク合成が良くなったのです。
つまり、筋肉を維持しやすい状態ということです。
したがって、筋肉を維持するためには、年をとっても、タンパク質をしっかり摂る必要があります。
タンパク質の摂り過ぎも問題
しかしながら、タンパク質の摂り過ぎも問題があります。
たとえば、
・カロリーオーバーだと、脂肪になって貯まってしまう。
・過剰なタンパク質は細胞増殖を促し、がん細胞も成長してしまう。
・腎臓に負担がかかる
などです。
いったいどのぐらいのタンパク質を摂れば良いか?
体重あたり、何グラムと言われても、太っている人と筋肉質な人では、筋肉量が全然違います。
そこで、脂肪を除いた体重を目安にするのが適切です。
これを除脂肪体重と言います。
そして、除脂肪体重1キロあたりタンパク質1グラムを目安にします。
仮に体重が50キロで、体脂肪率が20%の人だと、
脂肪の重さが50キロの20%、つまり10キロになります。
それを除いた体重、つまり40キロが除脂肪体重です。
除脂肪体重1キロあたり1グラムのタンパク質ですから、40グラムになります。
筋力トレーニングも重要
筋トレで、体に刺激を与えることで、筋肉だけでなく、骨の維持にも役立ちます。
激しい運動をした場合には、タンパク質を2〜3割多めに摂ると良いでしょう。
いつも言っているように、運動は脳の活性化につながりますので、将来の認知症の予防にも役立つのです。
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