天然の塩は血圧が上がらない?
血圧の高い人、いわゆる高血圧の人は、
「塩分を控えましょう」
ということを必ず言われます。
では、減塩、つまり塩分を控えると、
どのぐらい効果があるのでしょうか。
もちろん個人差がありますが、
食塩摂取量を、1日6グラムまで
制限するとしましょう。
そうするとどうなるかと言うと、
収縮期の血圧、いわゆる
血圧の上の値が、およそ
2〜8mmHgぐらい下がる
と言われています。
仮に全国民が1日6グラムの
塩分制限を実践したとすると、
高血圧の頻度が、約17%
減少するそうです。
さらに、脳卒中も
15%に抑えられます。
虚血性心疾患、つまり
心筋梗塞や狭心症など、
心臓の血管が狭くなったり、
詰まってしまう病気も
6%減ることが期待されます。
これらの数字は、一見
大したことがないように見えますが、
実はすごい効果をもたらします。
どのぐらいの効果があるのか?
どうなるかと言うと、
高血圧の頻度が約17%、
脳卒中も15%に減少します。
虚血性心疾患、つまり
心筋梗塞や狭心症など、
心臓の血管が狭くなったり、
詰まってしまう病気も
6%減ることが期待されます。
一見大したことない数字に見えますが、
もしこれが実現すると、降圧薬療法、
つまり血圧を下げる薬で予防できる
心臓や脳の血管の病気の
93%から100%が減少することになります。
要するに、もしも
全国民が1日に6グラムしか
塩分を摂らなければ、
血圧を下げる薬などは
必要なくなるというわけです。
ただ、実際に1日の塩分を
6グラムに抑えることは難しいです。
特に、日本食には塩分が
多く含まれるからです。
ここで、1つの疑問が湧いてきます。
それは、精製した塩、
純粋な塩化ナトリウムしか
含まれていないものと、天然の塩、
ミネラルを豊富に含んだ塩には
違いがあるのかということです。
天然の塩なら
健康に良いのではないかと
思っている方が少なくありません。
それについて、お伝えしていきましょう。
たとえば、私の好きな
宮古島の雪塩という塩があります。
これは、マグネシウム、
カリウムやカルシウムなど、
ナトリウム以外のミネラルと
呼ばれるものが豊富に含まれています。
では、このナトリウム以外の
ミネラルとはどのように
作用するのでしょうか。
分かりやすく言うと、
ナトリウムとは逆に、
血圧を下げる効果があるものが
多いです。
ですから、天然の塩は、あまり
高血圧にならないのではないかと
考えられます。
しかし、本当にそうなのでしょうか?
実際のところは、
どうなのでしょうか。
ネズミを使って、
精製された塩と天然の塩を
比較した実験があります。
(RSは精製された塩、SSは天然の塩。
4と8は食品中に含まれる塩の%を示しています)
それによると、
天然の塩を摂ったネズミの方が
血圧が上がりにくかった
という結論が出ました。
ちなみに、食塩感受性と言って、
食塩を摂ると血圧が上がりやすい
ネズミを使った実験です。
このネズミを使うと、
天然の塩でも血圧は上がりますが、
精製された純粋な塩化ナトリウムを
摂ったネズミに比べれば
血圧の上昇の度合いは少なかった
ということです。
つまり、天然の塩の方が
良いと言えそうです。
これはネズミを使った実験なので、
人間に対してどうなのかは
分かっていません。
ただ、どうせ摂るのであれば、
天然の塩の方が
いいのではないかと思います。
いずれにしても、摂り過ぎれば
血圧が上がる可能性があるので、
そのあたりは注意した方が
いいでしょう。
よろしければ、動画も
ぜひご覧になって下さい。
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