消費税軽減税率に潜む2つの罠
来年10月に実施される予定の消費税率アップに伴い、
消費税の軽減税率が話題になっていますね。
このことが頻繁にテレビのニュースでも取り上げられています。
たとえば、コンビニで買い物をして、
そのまま持ち帰った場合は、消費税が8%。
ところが、イートインといってコンビニ内で飲食をできるスペースで
飲食をした場合には消費税が10%!
なんのこっちゃ?!という感じですね。
いろいろなところで、この軽減税率が物議を醸しているようです。
これが実施されると、コンビニの店員も毎回
「お持ち帰りですか?それとも店内でお召し上がりですか?」と
マクドナルドのように尋ねなければならなくなるかもしれません。
そして、消費者も、「どちらにしようかな?」と迷うことになるかもしれません。
このようなことは脳の機能から言っても好ましくありません。
昨日のメルマガでも書いたように、人間のワーキングメモリーは弱いので、
このようなことに思考のエネルギーを費やすのはとても苦手です。
極論すれば、このようなどうでもいいことよりも
もっと大事なことに頭脳を使うべきなのです。
こんなことをやっていると、日本国民の脳力はさらに低下してしまうでしょう。
それと、もう1つ、軽減税率には恐ろしい罠が潜んでいます。
これまで、消費税の10%への引き上げは何度も延期されてきました。
それにはさまざまな理由がありますが、今までは、
消費税を引き上げるか、現状のままにするかという議論だったわけです。
ところが、今回はその話を抜きにして、
軽減税率をどうするか?ということがメインのテーマのように
取り上げられています。
これは、心理学で用いられるテクニックなのですが、
「選ばない」という選択肢を初めから伏せておいて、
「選ぶ」選択肢を2つ提示するという手法です。
たとえば、あなたがAという商品を売ろうとしている時に、
Aを買うか、買わないかではなく、Aという商品とA’という商品を提示し、
「もし買うとしたら、どちらが良いですか?」と聞くわけです。
そうすると、相手の関心はどちらを選ぶかということに集中してしまいます。
これは、心理学ではよく用いられる手法でセールスなどにも応用されています。
今回の消費税軽減税率も、これとよく似た手法を
使っている可能性があります。
国民の関心を別のところに向けてそのまま一気に消費税を10%に
引き上げてしまおうという思惑かもしれません。
これは、あくまで私の穿った見方であり、
真実は分かりませんが、参考になれば幸いです。
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