私の後輩で心臓外科医のKくんは、
大学を卒業後ぶくぶくと太りました。
それほど身長の高くないKくんですが、
学生時代と比べて20キロ以上は体重が増えていそうな感じでした。
なぜ、そんなに太ったのか?
みんな怖くて聞けないというので(笑)、
ある時、私がみんなを代表して聞いてみました。
Kくんの答えは意外なものでした。
「当直の時にいつ呼ばれるか、わからない。」
「呼ばれた時に空腹だと、
ちゃんと働けないので、早め早めに食べるようにした」
「それを繰り返しているうちに、
気づいたら、こんなに太ってしまった!」
というものでした。
つまり、
「食べないといけない」というこだわりが、
Kくんを太らせてしまったわけです。
確かに、
「食べないと元気が出ない」といった俗説は、
誰もが聞いたことがあると思います。
しかし、最近では、その俗説に反する意見もたくさん出て来ています。
たとえば、ファスティング(断食)をすると調子が良くなるとか、
空腹にした方が長寿遺伝子が発現するから良いなどと言う話も出ています。
http://www.kanazawa-med.ac.jp/~hospital/2012/07/20127.html
少なくとも、標準的な日本人であれば、
普段十分カロリーを摂っているので、
一食や二食食べなかったからといって、
命を落とすようなことは、まずありません。
こうして、
「食べなければいけない」というこだわりがなくなると、
随分と楽になります。
何が楽になるかというと、精神的なストレスが減るのです。
以前、ストレスは捉え方次第で敵にも味方にもなるという話をしました。
何かにこだわっていると、
思い通りに行かなかった時に、
ストレスを感じてしまいます。
しかし、意味のないこだわりを捨てれば、
ストレスどころか、同じ事象を、
逆にポジティブに捉えることができるのです。
同様のことが、我々の日常の様々な場面で当てはまります。
たとえば、最近わかったのですが、
睡眠に関しても、全く同じことが言えます。
どいうことかというと、、、
多くの人が睡眠時間にこだわりを持っていますが、
これも実は、あまりこだわる必要はないのです。
特に、
高齢の患者さんの話を聞いていると、
7時間寝なければいけないとか、
8時間寝ないと調子が悪いなどと言った話をよく耳にします。
しかし、睡眠に関するデータというのは、食事以上に
不明確なものが多く、しっかりとした根拠があるものは少ないのです。
たとえば、睡眠と寿命に関する調査は、
あくまでも自己申告のデータに頼らざると得ません。
したがって、
「8時間寝ている」と申告した人が、
本当に毎日8時間寝ているかどうかは、
確かめようがないわけです。
では、どうしたら良いかというと、
これも食事と同様で、
それほどこだわる必要はないのです。
時間がある時はゆっくり寝ても良いですし、
忙しい時は、多少睡眠時間を削っても、
工夫次第で何とかなります。
食事を一食や二食抜いても平気なように、
睡眠時間も一日や二日減らしても、
死んだりすることはありません(笑)。
このことに気づくとやはり、こだわりがなくなり、
ストレスが減るのです。
ただし、
睡眠時間が少ない時でも集中力を維持するためには、
多少の工夫は必要です。
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