運動会でよく行われる「組み体操」。
私も昔、やった(やらされた)ことがあります。
今、この組み体操での事故が問題になっています。
中には、組み体操で転落した際に頭を強打し、
その事故の後遺症で苦しんでいる子どももいます。
けがの原因で最も多かったのは、
子どもたちが円形に積み上がるタワーだったことが分かりました。
中には、後頭部から地面に落下し、
その上に別の子どもが落ちたケースも、
カルテに記されています。
転落や転倒で頭を強く打って脳しんとうを起こしたり、
頭蓋骨を骨折したりするなど、命に関わるケースもあったそうです。
http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2015_0915.htmlより
こうした問題に対して、
学校や教育委員会は、
どのような対応をしているでしょうか。
尾張旭市の小学校では、
去年まで最も高いところはピラミッドは7段、
タワーは4段の技が披露されていました。
しかし、
全国的に事故が相次いでいることから、
この秋の運動会では、
多くの学校がピラミッドとタワーを3段以下にすることを決めたということです。
しかし、
このような対応で本当に良いのでしょうか。
ピラミッドやタワーの高さを制限すれば、
必ず安全にできるという保証はありません。
たとえ3段の高さでも、
落下して打ちどころが悪ければ頚椎損傷とか、
あるいは命に関わることもないとは言えません。
子どもたちの安全性を
100%保証できないのであれば、
もはや組み体操は止めるべきでしょう。
しかし、
なぜ、スパっと止めることができないのか?
ここには日本人特有のマインドセットが関係していると思われます。
今までやってきたことは続けなければいけない、
続けるのが当然と言った発想ではないでしょうか。
本来、学校の目的は、
子どもたちの教育にあるはずです。
仲間と協力して目標達成することの素晴らしさを学ぶ
というのが、目的だとすれば、
組み体操は単に、そのための手段に過ぎません。
他にも手段はたくさんあるはずです。
ですから、小学校によっては、
組み体操を止めて、
踊りに変更したところもあるようです。
組み体操にいつまでも、こだわってしまうのは、
私がいつも言っている手段の目的化です。
教育に携わる人達には、
もっと高い視点、
長期的な視点で物事を見て欲しいと切に願います。
なぜ、こんなことをコメントするのか?
と思う方もいると思いますが、
一事が万事です。
組み体操でさえ、適切な判断ができないのに、
普段の教育はどうなのかと、
不安に思う人も少なくないのではないでしょうか?
子どもの成長ペースは、一人ひとり違います。
それぞれが一歩一歩着実に成長していけるような、
そんな教育を提供して欲しいと願っています。
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