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集中力と脳内回路の関係とは?

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集中力と脳内回路の関係とは?

私たちが何かを考えたり、何かを思い出そうとする時、脳の中では何が起こっているでしょうか。

脳神経を細かく分けていくと、図のようなシナプスという単位に行き着きます。

このシナプスとシナプスの間の隙間をつなぐために、神経伝達物質というものが、

やり取りされています。これによって、微弱な電気信号が神経の中を伝わっていきます。

脳の回路では電流が駆け巡っている・・・  集中力との関係は?

この電気信号の伝達効率、つまり電気信号が伝わるスピードは、シナプスの活動状態などによって変化します。

これをシナプスの可塑性と呼んでいます。

可塑性とは「変化しうる性質」のことを言います。

すなわち、シナプスにおいては、電気刺激の伝わる速度が速くなったり、遅くなったりするということです。

この可塑性が記憶や学習と深い関連があると考えられています。

このように書くと、何だかややこしい話のように聞こえるでしょうか?

通常、電気の流れというのは、必ず閉鎖した回路になっています。

そうでないと、流れていった電気が、行き場がなくなって放出されてしまうからです。

つまり、小学校の時にやった豆電球の回路と原理は同じです。

何かを考えたり、思い出したりしているとき、脳の中では、ある特定の回路の中を電気がぐるぐると流れる、そんなイメージを想定してください。

kairo

従って、計算を速くできるという人は、脳の中の「計算回路」の中を電気が速く流れており、

計算が遅い人は電気の流れが遅いわけです。

何かを素早く思いだせる時は、やはり回路の流れがスムーズですが、

なかなか思いだせない時というのは、回路の流れが遅かったり、回路の連結がスムーズでなく、途切れ途切れだったりするわけです。

記憶力・学習能力・集中力を強化するためには・・・

このような脳の仕組みを考えると、ご理解いただけると思いますが、記憶力や集中力を強化するためには、

シナプスの伝達効率を上げる、すなわち脳の中の電気回路の伝達をスムーズにする必要があるのです。

電気回路の流れをスムーズにするためには、頻回に電流を流してあげるのが一番です。

つまり「同じ作業を繰り返す」ということが、単純ですが、極めて有効な方法なのです。

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