10月18日、第10回日本加圧トレーニング学会が開催されました。
記念すべき第10回大会のテーマは「加圧トレーニングの軌跡と新たなる出発」です。
佐藤先生の基調講演では、アメリカでの加圧の進捗状況が報告されました。
新しい加圧装置の開発、軍隊への導入、加圧を用いた予防医療のスタートなど、
来年は、アメリカで一大ブームが起きそうな予感です。
カリフォルニア州にあるロングビーチメモリアル病院のドクター・ナリーは、
糖尿病性足指潰瘍に対する加圧の有効性を検証するスタディを行っています。
ご存知のように、アメリカは日本の約6倍という莫大な医療費を毎年計上しています。
アメリカにおける糖尿病患者は、2910万人。全人口の1割近くを占めています。
糖尿病で血流が悪化し、足先が腐ってしまう足指潰瘍の治療費だけで、
年間130億ドル、日本円で約1兆4000億円もかかっているそうです。
ドクター・ナリーは、加圧を導入すれば、この莫大な医療費を
3分の1から4分の1に大幅に削減できるだろうと言います。
今後の研究成果が期待されます。
アメリカ・オリンピックスキー連盟のチーフドクターのジェイムズ医師は、
加圧をしている時の、血流や酸素飽和度、代謝産物の分析を行っています。
このような、分析を行うことで、今後アメリカで加圧が普及した際に、
医師たちが、適切な加圧を行っているかどうか、科学的に検証できると、
ジェイムズ医師は主張しています。
続いて、KAATSU Globalのスティーブン・ムナトネス氏は、
KAATSU AQUAに関する発表をしました。
今まで封印されていたKAATSU AQUAですが、遂にアメリカ発で
資格制度がスタートするそうです。
水泳に加圧を応用するのは、陸上でのトレーニングとは全く異なり、
危険が伴うため、資格制度が始まるまでは、日本ではできませんが、
スタートしたら、大ブームとなるでしょう。
岡本石井病院の金原氏は、高度の認知症患者に加圧を施行し、
わずか1ヶ月でFIMという評価項目が大幅に改善したことを報告しました。
このように、国内外で加圧の有効性に関して素晴らしい研究が行われています。
懇親会も超満員。
佐藤先生の乾杯の発声に始まり、おおいに盛り上がりました。
いつも思いますが、佐藤先生の加圧に対する信念、集中力はすごいものがあります。
それがなければ、ここまでの発展はなかったでしょう。今後の展開が楽しみです。