近年、ブラック企業が問題となっています。
ちなみに、ウィキペディアによると、
ブラック企業とは、
新興産業に置いて若者を大量に採用し、
過重労働、違法労働によって使い潰し、
次々と離職に追い込む成長大企業を指す、
とあります。
具体的には、ワタミなどがブラック企業として取り上げられました。
ワタミフードサービスの社員が入社2ヶ月で過労自殺した問題で、
ワタミは法令違反による是正勧告を受け続けていたことなどから、
ブラック企業としてクローズアップされました。
これは何も、ワタミだけに限った問題ではなく、
多くの企業が同じようなことをしていたと予想されます。
しかし、このような企業はまだかわいい方です。
実は、世間の人にはあまり知られていませんが、
日本には、もっとひどいブラック企業がたくさん存在します。
それは何かと言うと、、、
病院です。
病院の全てのスタッフがブラックな扱いを受けているわけではなく、
対象となるのは主に医師です。
医師の勤務体系と言うのは、
一般の人はあまり知らないかもしれませんが、
当直をした翌日も外来業務をこなしたり、
手術をするといったことが当然のように行われています。
これは明らかに、労働基準法違反なのですが、
ほとんどすべての病院で、
このようなシフトが組まれており、
暗黙の了解となっています。
言い換えるなら、
医師たちの人権は無視されていると言ってもいいでしょう。
つい最近も、
千葉県の県立病院で、
労働基準監督署の許可を得ないまま、
10年間に渡って、
医師の宿日直が続けられていたことが問題となりました。
宿日直というのは、前述したような、
夜間の勤務をやったあとに、引き続き、
日中の勤務をすることを指します。
仮に、朝9時から勤務して、
多少の休憩は挟んだとしても、
翌日の夕方までは勤務しますから、
ざっと見積もっても、32時間の連続勤務になります!!
これは、明らかに労働基準法違反なのですが、
どこに抜け道があるかというと、
「断続的労働」というキーワードがあります。
断続的労働とは、
労働基準法が定める労働時間規制の適用除外となる労働形態の一つです。
通常の勤務とは違い、
夜間や休日に電話応答や火災予防のための巡視、
非常事態発生に備えた待機など、
「ほとんど労働を伴わない勤務」とされています。
具体的には、実際の作業がポツポツとあるだけで、
待機時間の方が長く、
実作業時間の合計が8時間を超えない労働のことを言います。
したがって、睡眠時間も十分に確保でき、
翌日の仕事に支障がないことが前提になっているわけです。
このような「断続的労働」として、労働局に申請し、
認められれば、医師の宿日直が認められるという流れになります。
しかし、救急車を受け付けるような病院の当直で、
ゆっくり眠れるということは、まずありません。
次から次に来る急患を診て、一睡もできず、
翌日も朝から外来業務や手術に入る。
このような勤務が当然のように行われているのです。
日本では、医師会の力が強く、
開業医は保護されていますが、
逆に勤務医の立場は弱く、
未だにこのような理不尽な状態が続いています。
このような過酷な労働を、
病院が医師に強いる理由としては、
「医師の数が足りないから」と、常々言われています。
しかし、これは、ニワトリとたまごの関係で、
労働環境が悪いから医師が辞める→医師が減るから、
余計仕事が過酷になるという悪循環に陥っているのです。
ですから、まずやるべきことは、
業務効率を改善し、医師の負担を減らすことです。
医師の負担が減り、働きやすい環境になれば、
「この病院で働きたい」という医師も増え、
さらに環境が改善されるでしょう。
これは、単に医療従事者だけの問題ではなく、
一般の人にとっても深刻な問題です。
もし、みなさんが手術を受ける時に、
執刀医が徹夜明けで疲れきっていたら、どうでしょう。
怖くて手術なんか受けられないですね。
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