勉強した後に睡眠をとると記憶が定着する!!
といったことが、
一部でまことしやかに語られています。
このことを根拠にして、
「定期試験の前夜に徹夜をするよりも、
3時間でも睡眠を取った方が記憶が定着する」
などということを書いている本もあります。
しかし、、
これは本当でしょうか?
こうした「睡眠による記憶定着説」の
根拠となっている研究はどのようなものでしょうか?
これはある課題を被験者に与え、
その後、睡眠をとったグループと、
睡眠を取らなかったグループで
記憶の定着度をテストをして
どちらが成績が良いか試したという実験です。
https://pdfs.semanticscholar.org/037b/4b2a47d2f35fad62fc4d7ca3e8998f4e2c39.pdf
その結果、
睡眠を取ったグループの方が成績が良かったため、
睡眠を取ることによって記憶が定着するといった説が
生まれたわけです。
この話を元に、
「睡眠→記憶定着」
という話がどんどん拡大解釈されていったものと思われます。
いつも書いているように、
人間の記憶には短期記憶と長期記憶があります。
短期間物事を覚えておくのが短期記憶、
長期間記憶を定着させるのが長期記憶です。
この2つに関わる脳の部位は異なっています。
何か暗記作業をした後で、
睡眠を取らずに他の作業すると
長期記憶への定着が阻害される可能性があります。
ですから、
脳に余計な負荷をかけず
すぐに睡眠を取るというのは
理にかなっていると言えます。
だからといって、
勉強した後に眠れば何でも覚えられる
というわけではありません。
その辺を勘違いしないようにする必要があります。
記憶には、以下の3つの過程があります。
1 記銘
2 保持
3 想起
これらの中で、
記憶できたかどうかの鍵となるのは
3番目の想起です。
要するに、
思い起こすことができさえすれば
OKなわけです。
では
どうすれば記憶力、
つまり、想起する力を高めることができるでしょうか?
そのためのポイントは大きく2つあります。
その1つは
想起練習、つまり、思い出す練習をすることです。
例えば、
夜勉強したことを翌朝に思い出す。
その翌日にも思い出す。
その2日後にも思い出すといった形で、
定期的に想起、つまり、
思い出す練習をすれば記憶が定着していきます。
2つ目のポイントは、
思い出しやすくするためのきっかけを作ることです。
これは、記憶術などで用いられるテクニックで、
覚えておくべき事柄と何かを結びつけておくことで、
想起しやすくするわけです。
この2つを組み合わせることで、
記憶の定着は格段に向上するはずです。
眠れば記憶が定着するといった、
半ば都市伝説的な話に惑わされず、
正攻法で勉強して行きましょう。
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