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エビングハウスの忘却曲線は本当か?

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掲載日 :2014年8月29日

 エビングハウスの忘却曲線というものをご存知でしょうか。これは、ドイツの心理学者エビングハウスが1800年代に提唱したものですが、グラフのように、一度覚えた内容を1時間後には50%以上、1日後には70%以上も忘れてしまうという実験結果です。この結果だけをパッと見せられると、人間はそんなに忘れやすい生き物なのかと驚きます。

 そして、記憶を定着させるためにどうすれば良いかというと、翌日、2日後、1週間後、2週間後、1月後といった具合に、定期的に復習を繰り返します。これによってお覚えた内容がだんだん忘れにくくなるというものです。このグラフはとても有名なので、「記憶を定着させるためには復習が大切だ」と言った話に説得力を増すために、よく引き合いに出されます。
 しかし、全ての学習項目が、このグラフのように短時間で思い出せなくなったりするわけではありません。英単語でも、一度覚えただけで、しっかり思い出せる場合もあれば、何度やってもなかなか記憶が定着しない場合もあります。
 実は、このエビングハウスの実験で、被験者に何を覚えさせたかというと、「egf, dtp ,hyt」など、意味のない3文字のアルファベットの羅列なのです。このような意味のないものを暗記するというのは、最も効率が悪い作業です。従って、あれほど短時間で記憶が薄れてしまうわけです。
 このことから、幾つかの教訓が得られます。一つは、実験の結果を表面的に解釈してはいけないということです。あくまで特定の状況にしか当てはまらないものを、我々はしばしば拡大解釈してしまいます。そうではなく、その実験結果が何を意味するのか、本質を捉える必要があります。
 もう一つは、意味のない事柄を覚えるのは難しいこと。それでも反復学習は重要であるということです。本書で主張している脳内回路を強化するためには、やはり反復というのは欠かせない方法です。しかし、反復だけが全てではありません。他にも脳内回路を強化する方法、いわば記憶を強化する方法はたくさんあります。

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